発達障害・自閉症・不登校児を育てる保育士mamiの子育て日記

子育て・発達障害・不登校について保育士&保護者が書くブログ

ADHDの『お口の多動』を改善する関わりとは?~特性は性格ではない

ADHD自閉症スペクトラム障害の長男は、現在17歳の高校3年生。

単語を話し出したのが2歳10か月、2語文~3語文を話せるようになったのは3歳頃からでした。言葉が遅かったので、単語でもなんでも言葉を発してくれるのがうれしかったです。

 

大好きなトミカプラレールのDVDを繰り返し見ては、セリフを完璧にコピーしてオウム返しすることが多かった長男。普通の会話をする親子を見て、うらやましく思ったこともありました。

 

相手の興味や関心を考えず、自分の話したいことを制止するまでずっと話し続けるようになったのは3歳半くらいからです。

小学校の低学年でも、授業中に発表しながらどんどん脱線して何を発現したかったのか本人もわからなくなることが多くありました。

 

小学校中学年くらいになる頃に

  • 自分の話をしすぎないこと
  • まずは相手の話を聞くこと
  • 心のや頭の中に浮かんだことをすべて口にしないこと

などを注意し、伝えるようにしていました。

 

初めは話し過ぎているときに、「ちょっとストップだよ」と制止すると

「なんでさ!」と怒ることもありました。

 

「お口の多動」は家族も周囲も疲弊する

発達障害ADHDの子どもによくみられるのが、「思ったこと・感じたことを黙っていられない」「朝起きてから眠るまで話しっぱなし」という状況です。

これを「口の多動」とお医者さんから教えてもらいました。

 

高校3年生になる今も、わたしが帰宅するなり話し出します。

さすがに今は「ちょっと待っててね。休憩したらね。ごはん作ったら聞くね」と伝えると気づいて「あ、ごめんごめん。」と制御できるように成長しました。

 

特に長男は母親であるわたしと自分の頭の中や見ているものが「同じである」という認識でした。ほかの人と自分との境界線が全くと言っていいほど、無いのです。

 

  • 今の見てた?
  • 今日●●なことがあってさ
  • 野球の●●選手っているでしょ?

 

そのような前置きや主語がなく話し出すので、何の話かすぐにわからず、話しているうちに何となく何の話かわかる、といった具合です。

 

朝起きてから、夜眠るまで、ずーっと話しています。特に自分の興味あることについては静止しても止まりません。

話しを聞く方も、無下にできないと思うので一生懸命相槌を打ちながら話を聞きますが、自分の思考まで支配されているような感覚になり、非常に疲弊します。

 

まるで新生児を育てている時期の、心も体も子どもに支配されているようなそんな感覚です…。

 

「お口の多動」は、どうしたら改善できるの?

お口の多動についての対応や改善方法はいろいろありますが、わたしは長男に

「話したいときは、『今お話ししてもいい?』と聞いてね。」と伝えました。

話しを今すぐ聞いてあげられないときは、「5時になったらいいよ。」など、具体的にはっきりと見通しを持てる待ち時間を伝えます。

そして、実際に5時まで待っていてくれた時は「待っていてくれてありがとう!お話聞くよ~」と気持ちよく聞くようにしました。

それができるようになるまで、また、わたしがその方法を思いつくまでは、わたしは毎日長男のお話を聞くことに疲れ、次男との会話ができませんでした。次男はどれほどさみしかったかと思います。

次男も成長し、長男と対等に話せるようになったのは長男が小学校4年生、次男が小学校1年生の頃でした。

 

驚くことに、次男はわたしより先に「その話、後にして。」「今忙しいから。」「ゲーム終わったら。」「前も聞いたからその話はもういいよ。」とはっきり伝えていました。

 

一生懸命長男の話したい気持ちを受け入れようとしていたわたしですが、はっきりと言ってあげることが将来の長男のためであると、次男から教わったのです。

 

兄弟にも社会があって、学校の集団生活や子ども同士のルールなど、兄弟で教え合えるのだと、次男がいてくれて本当に良かったと思いました。

 

それからは、次男ともゆっくり話したり、長男も含めて3人で楽しく会話できるようになっています。

 


 

 

高3の長男へ気を付けていることを聞きました。

  • 会話が始まったら基本的には人の話を聞くというスタンスで。
  • 自分の言いたいことは1/10くらい。それ以上聞いてくれそうならもう少しだけ。
  • 自分から話すときは相手に興味を持って質問をすることが基本。
  • 自分にしかわからなネタやテーマは話さない
  • みんなとの会話からはずれたり漏れている友達はいないか見て、仲間に入れる

 

なんだかカッコいい大人になってきました。

「ママや次男が一生懸命話を聞いてくれたし、教えてくれたからだよ。」と言ってくれます。

 

泣けますね…

 

「うるさい。」「しつこい。」「ママ疲れてるんだけど。」「今忙しい。」と言ったことはありませんでした。

言葉が出なかった長男が話してくれることが、ただうれしかったから聞いていただけです。

けれど次男に気づかされました。

 

家族っていいな。と思っています。

 

何年もかかりますが、優しく伝え続けることで必ず子どもは変わります。

発達障害ADHD自閉症は、その子どもの性格ではなくて、特性なのです。

だから諦めないで、見捨てないで、叱らないでくださいね🌸

 

辛い日々、ゴールの見えない日々でしょう。

 

大丈夫です。

 

明日も笑顔で💕

 

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